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Hotspot: 巨大IT企業進出による家賃急上昇エリア

Google, Amazon, Facebook, Netflix といった巨大IT企業が、ハドソンヤーズやチェルシーを中心に急激に雇用を増やそうとしています。それらのエリアは既に家賃が高騰した"ホットスポット"と化していて、そこから比較的近くて従来から日本人駐在員が多くお住まいのエリアでも家賃が値上げされる兆しがあります。次の賃貸契約更新後の家賃がご予算を超えるので引っ越したい方に、当チームは、仲介手数料家主負担の高品質住宅を無料で仲介します。

予備知識: 2019年は、マンハッタン全体で家賃が大幅上昇

2019年のニューヨークシティでは、マンハッタンの広い範囲とその隣接地域で家賃が大きく上昇しました。New York-Newark-Jersey Cityエリアの消費者物価指数の上昇が 1.7% だったにも拘らず、です。このことは、閑散期に入る10月の家賃が、繁忙期前の同年4月の家賃とは程遠いくらいしか下がらなかったことからもわかります。(コラム: ニューヨークシティ 家賃別住宅数調査(抄) 2019年10月

これには次の要因があります。

  • 住宅の購入希望者が、バブル的水準から値崩れに転じている状況から様子見して、暫定的に賃貸住宅に住むケースが増加した。

    下の一つ目のチャートは、マンハッタンにおける家賃上位10%の豪華賃貸住宅と下位90%の賃貸住宅それぞれの、家賃中央値の前年比増減を示したものです。集計期間の最後は2019年12月です。上位 10% の住宅の上昇が突出して大きい月があることは確かですが、賃貸住宅全体で強い賃上げ傾向であると分かります。しかもここで集計された家賃は、初年度の家賃1か月無料などの割引を勘案後の、実質平均家賃です。

    二つ目は、契約初年度の割引を反映しない、契約上の家賃の四半期毎変化です。二つの折れ線がありますが、ドアマン付き高級賃貸の家賃の変化は、中央値 "Median" でなく、平均値 "Average" に近いとお考え下さい。新規契約者には1か月無料の特典を出して見かけ上の家賃を下げる物件が増えた一方で(それを示すデータが存在します)、契約上の家賃を引き上げた物件が増えたと分かります。賃貸契約を更新する方が直面するのはこちらです。(チャートはどちらも Miller Samuel 社より。)

Manhattan Median Rent Change Manhattan Median and Average Face Rent

  • FRBが市場への資金供給を大幅に増やしたことで株価の上昇が続き、個人の支出意欲を支えた。
本題: 巨大IT企業の流入が家賃ホットスポットを生んでいる

マンハッタンの中でも、ハドソンヤーズやその周辺の高級物件で、家賃の上昇が顕著です。ハドソンヤーズの新築タワーに米国を代表する高収益企業が幾つもオフィスを構えたことから、それらの従業員の住宅需要が一気に高まりました。2019年に、ハドソンヤーズはマンハッタンで最も家賃が高いエリアとなり、長らくその座にあったトライベッカを追い越しました。

さらに、Facebook, Amazon, Google といった巨大IT企業が、2022年までに従業員を約15,000人増やして(しかも、これまでのようにセールス担当でなく、Ph.Dのデータサイエンティストやエンジニアが過半数)、合計 20,000人にする計画を明らかにし、一層の家賃上昇が確定的になりました。(2019年12月時点、New York Timesによる。Googleが 8,000人増、Facebook は交渉中のThe Farley Post Office を含めて 5,600人増、Amazon は 1,500人増。) これらの新オフィスは、ハドソンヤーズ、チェルシー、ハドソンスクエア(Google が 2018年に建設計画を発表済みのもの)付近に集中しています。

Tech Giant Office Map in Manhattan

増加するテック企業は有名巨大企業に限りません。そもそも、巨大IT企業が NY に進出してきたのは、NY に近年エンジニアが豊富に存在していたことにもよります。Netflix や Spotify を含む巨大IT企業は、従来からチェルシー、グリニッジビレッジ、ミッドタウンサウス付近に進出し、その近隣で住民層が入れ替わってきました。例えば、コリアタウン(ヘラルドスクエア付近)では、多くの韓国系住民や個人経営の飲食店が出て行った一方で、テック企業に勤務する人が増えるというジェントリフィケーションが進みました。New York Times によると、ニューヨークにおける 2019年11月のテックセクター求人数は、サンフランシスコとシアトルに次ぐ 3番目の多さでした。

日本人駐在員には、この影響を受ける方が多いはずです。ミッドタウン南部(ガーメントディストリクトがその一部)や、ヘルズキッチンの 42丁目付近には、日本人が多くお住まいの賃貸物件が幾つも存在します。ハドソンヤーズから徒歩圏ですので、法律による規制を受ける物件でない限り、家賃の大幅な値上げは必至です。この付近は、もともとアメリカ人、特に子供がいる家庭には人気がない地域でしたが、物件が新しい割にミッドタウンの東側より家賃が低めだったので、新しさを何よりも好む傾向がある日本人にはうってつけのスウィートスポットだったのです。


地図は参考文献中のWSJの記事より
ご提案: 弊社を使って仲介料不要な賃貸住宅を探す

それでは、皆様が賃貸契約を更新するに当たって、ご予算(あるいは住宅手当)を大きく超えた家賃を貸主から通告された場合、どのような選択肢があるでしょう。

  • 住環境をあまり変えたくない場合、今お住まいのエリアの中で、家賃が低い賃貸物件に引っ越す。
  • テック企業流入の影響をあまり受けていないエリアで賃貸物件を探す。地下鉄の駅に近ければ、職場までの距離が多少遠くなっても通勤時間が許容範囲に収まります。

弊社なら、仲介料を家主が負担する多数の高級賃貸物件を無料で仲介します。自己都合によるお引越しに雇用主からの手当がなくても、一時的な出費を大幅に抑えることができます。

家賃交渉が成功することは、よほどの理由がない限りなさそうです。値上げは旺盛な需要を見込んだものであり、他の借り手を見つけることは難しくないからです。マンハッタンの空室率も、2019年の間に一層低下しました。


参考

Bloomberg, "Manhattan’s Luxury Apartment Dwellers Are Sending Rents Soaring", December 12, 2019. https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-12-12/manhattan-s-luxury-apartment-dwellers-are-sending-rents-soaring (Accessed January 20, 2020)

New York Times, "Silicon Valley’s Newest Rival: The Banks of the Hudson", January 5, 2020. https://www.nytimes.com/2020/01/05/nyregion/nyc-tech-facebook-amazon-google.html (Accessed January 20, 2020)

Wall Street Journal, "Facebook in Talks for New York Office, in Deal Making Company One of City’s Largest", December 6, 2019. https://www.wsj.com/articles/facebook-in-talks-for-new-york-office-in-deal-making-company-one-of-citys-largest-11575628203 (Accessed January 20, 2020)

Yahoo, "Why America’s tech giants are flocking to one part of NYC", January 5, 2020. https://finance.yahoo.com/news/why-americas-tech-giants-are-flocking-to-one-part-of-nyc-130830663.html (Accessed January 20, 2020)

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