NY不動産市場
賃借・売買の着眼点

続・不動産会社を使う理由(Tenant's Agent、Buyer's Agentとして)

インターネット(不動産会社のウェブサイトを含む)にはニューヨークの古い物件情報が多数出ているほか、空室状況や家賃を偽った情報も多数出ています。また、大手不動産情報サイトでは広告費を払ったブローカーがまるで物件を代表するように表示され、ブローカーが誰を代理するか、必要な手数料、物件のタイプが何か(コンド、コープ、賃貸専用物件か、またサブリースか)が一見して判別できません。そのため、一般の方がご自分で不動産物件を安くタイムリーにお探しになるのは非常に困難です。

インターネットの広告情報が古い
  • 通常の広告でも、NYでは条件の良い賃貸物件にはすぐ(繁忙期には1、2日以内)に借り手がつくため、更新が追い付いていないことが多くあります。
  • 不動産会社のウェブサイトには、10年前のこととしか思えないような家賃が放置されたまま掲載されています。
 最新の情報が最も揃っているのは不動産ブローカー用のデータベースです。私たちは複数のデータベースを使用しています。

Bait and Switch — 存在しない空室や、家賃を安く見せかけた価格を故意に出した広告がある
  • 不動産情報サイト(大手サイトから各種掲示板の不動産コーナーまで)には、不動産ブローカーが本当は空室でない物件の広告を出したり、実際よりかなり安い家賃で広告を出すケースが少なからずあります。そういったブローカーは問い合わせがあると「その物件には借り手・買い手がついた」と言い、価格が高くて早く捌きたい別の物件に誘導します。あるいは、広告と同じ建物だが「今空いているユニットはこれ」「値上がりした」などと言って本来の高い家賃で仲介しようとします。私たちも売主側ブローカーに問い合わせた際に経験することがあり、例えば問い合わせると自動不在通知メールが来るのに、その直後に手際よくブローカー本人が代替案を送って来る場合は虚偽の広告だったと考えます。こういった手法は ” Bait and Switch “(エサで客を釣って、物件をすり替える)と呼ばれ、違法な営業行為ですが、根絶から程遠いようです。
  • NYの日本人ブローカーが日本語の無料掲示板に出す広告でも、わざと実際より低い家賃を記載したものを見かけます。
  • 極端な例では、詐欺に遭いかけたお客様もいらっしゃいます。お調べして恐らく相手がライセンスを持たず嘘を重ねていると分かりましたので、お客様をお止めしました。
  • Bait and Switch や詐欺に遭う可能性を極力減らすために、氏名、所属不動産会社、連絡先を明示しない人にはコンタクトしないことを強くお勧めします。不動産ブローカーでさえない場合がありますし、不動産ライセンスを持たない人(「知り合いの家主に代わって広告」している人も)が手数料を取ることも違法ですのでご注意ください。

ブローカーが誰を代理しているか判別できない
  • お客様ご自身でインターネットで物件を探してコンタクトされますと、情報を掲載するブローカーは売り手・貸し手の代理人である場合と、買い手・借り手の代理人の場合があります。
  • Zillow や Street Easy のような大手情報サイトでは、各物件のページにブローカーの顔写真と連絡先が出ていますので、彼らを売り手・貸し手側の不動産会社の人だと思いがちですが、実は広告枠を買っただけで、売り手・貸し手から何の委託もされていないことが多数です。Zillow グループは広告収入を得るために、本来売り手・貸し手の許可が必要な場合もそれを無視して、このように買い手・借り手のお客様を騙すような広告サイトを作り上げており、その点が業界で問題視されています。このような状況で、ブローカーが誰の代理なのかを一般の方が判別することは困難です。
  • 相手が誰の代理かによって、賃貸物件では必要な手数料が異なる場合があります。家主が提示する特典(手数料無料、1か月家賃無料など)を借り手のお客様に還元する不動産会社と、そうでない多数の会社があります。

このように、お客様が自力で正しい情報を把握し、広告するブローカーを使った時の手続きや費用の違いを理解することが非常に難しいのです。実際、数ヵ月もの間インターネットの情報を元に、時に他社もお使いになりながらあちこちお部屋を探された後で、結局見つけられずに引っ越し期限のギリギリに弊社に駆け込まれることがあります。始めから私たちを代理人としてお使い頂ければ、時間と労力の大幅な節約になり、ご自身では見つけられない物件を無料またはリーズナブルな費用でご紹介出来ます

より低費用なお買い得物件がないかと、ウェブで物件をお探しになるお客様のお気持ちは分かりますが、上記、また前回のコラムでご説明した通り、ニューヨークで意図した結果に辿り着くためには、不動産の専門サービスをお使いになることが、費用の面でもセレクションの面でも、最も近道なのです。

前回のコラム 《 不動産会社を使う理由:StreetEasyなどの不動産サイトに掲載される賃貸物件が減少中 》 もご一読下さい。

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